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2010年度プログラム

スペシャルコンテンツ

安全な輸液ラインの管理・実施の工夫のために

輸液ラインではどのようなミスが起こるのか?

輸液ラインではどのようなミスが起こるのか?

点滴によって静脈内に水分や電解質、薬剤などを投与する輸液療法は、あらゆる治療に欠かせない重要な医療行為の一つであるため、その導線となる輸液ライン(輸液チューブ、シリンジポンプ、輸液ポンプを含む)の使用頻度も年々増加しています。同時に、輸液管理に関わるミスは、現在の医療事故の中でもなかなか後を絶たないものの一つになっており、様々なミスやヒヤリハット事例(Medical incident)が報告されています。

<報告例>

腸管用であるはずの栄養剤が静脈内に投与されてしまう
間違った薬剤が投与されてしまう
きわめてゆっくりと投与しなければいけない劇薬が急速に投与されてしまう

機械だけでは正確性を維持できない

こうした中で、輸液のチューブ(輸液ライン)内に一定の速度で薬剤を投与するため、輸液ポンプやシリンジポンプと呼ばれる医療機器も開発され、どんどん便利になってきました。それまで医療現場では投与速度を目分量で決めていましたが、これら機器の登場により投与量を正確に決定できるようになりました。

ところが実際には、このシリンジポンプに関わる輸液ミスやインシデントが多く発生しています。機械に頼りすぎたために、人による単純な入力ミスなどで患者さんを危険にさらすことも少なくありません。

医療現場の中でも輸液ポンプ、シリンジポンプが多く使われているのは、手術室や集中治療室などの急性期病棟、小児病棟などです。現場の医療従事者が、事故を未然に防ぐために、それぞれの場面や用途に応じた独自の工夫をしています。そこには、現場の要求事項に対応した「デザイン」が実践されていると考えられます。

現場の情報共有と工夫こそ、輸液管理に求められるデザイン

現場の情報共有と工夫こそ、輸液管理に求められるデザイン

正確かつ安全に輸液を注入できるような医療環境を維持するためには、医療従事者が輸液ラインの取り扱い方法を正しく理解すると同時に、スタッフ間での情報共有を深め、利用する環境も含めた「より良い管理・実施方法」をブラッシュアップしていく必要があります。

医療機器を扱うのは一人一人の人間です。ベテランもいれば新人もいます。それぞれの立場で日々模索して作り出したアイデアや教育方法には、各現場での要求に対応しようとするための課題策や、残念ながら起こしてしまった問題への「解決策」が溢れていると言っても過言ではありません。

また、医療現場のインシデントが失敗事例として共有できているとは必ずしも言い難いのが現状です。そこで、実際に輸液管理の現場でどのような不具合が生じているかを調査・検討し課題を抽出する方法、さらには他業種からのベンチマークなども、現場での問題解決にとても重要なポイントだと考えます。そこで、この「輸液ライン」部門では、医療従事者の方はもちろん、それ以外にも輸液管理の「現場」を体験されてこられたすべての方々にふるってご応募いただきたいと考えております。

ぜひ、あなたが今経験している、または、これまでに体験した医療現場の輸液管理に関する工夫、教育方法などを本アワードに応募してください。

募集内容

テーマ「臨床現場における輸液ラインの管理・実施方法の工夫」

この課題では、下記3点について現場のみなさまからの応募をお待ちしております。

院内各部署での使用工夫の実際

例:外来・入院の治療現場や手術室・透析室での医療過誤を防ぐための工夫

危険回避に向けた注意喚起の方法

例:医療従事者同士、医療従事者と患者のコミュニケーションでの注意喚起の工夫

教育・研修方法

例:輸液ラインの扱いに関する教育システムの工夫

応募要項等詳しくはこちら

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応募受付期間:2011年1月15日(土)~4月30日(日) 参加資格:どなたでも

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